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2007年6月12日 (火)

なんと!37年ぶりのドローイング

アーチストになる気はまったくないし、なれる才能ももちろんありません。

でも美術館に行く度に、なんだか自分も何か描きたくなって、アパートから徒歩6分のところにあるThe Art Students League of New Yorkのドローイング・クラスに通い始めました、週2回の夜間ですが。


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国吉康雄が学び教えたファインアートの学校。

フィアデルフィア美術館でご紹介した私の好きなサイ・トゥンブリも22歳の時ここで勉強しています。

歳が分かってしまいますが、ドローイングは10代の後半から20歳くらいにかけて描いたのが最後で、なんと37年ぶり。

6月第一週の水曜日、チャイナタウンの学割の効く安い画材店で買ったスケッチブックと日本から持ってきた黒のダーマートにブラウンの色鉛筆を持って一路アートスクールに。

6:15PM、アシスタントと思われるちょっとモジリアーニ似の男性が “最初は4分50秒から” と言うと、モデルがポーズをとり、そのモデルを囲む20人ほどの生徒たちがいっせいに描き始めました。

“う、う、ぅ・・・まずい~、描、描けな~い。えぇ~、どうしよう” Acha_6 なんてうろたえている間に4分50秒が経ち “はい、次のポーズ” とまたアシスタントの声。

でも、3ポーズ、4ポーズと描いていくうちに、37年前に学んだことのいくつかが甦ってくるんですねぇ。体で覚えているっていうか、脳みそから右手の指先にその記憶が送られてくるっていうか・・・。10代に覚えたことは忘れないっていいますが、ほんとうですね。


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少しずつ思い出してきたドローイングのタッチ

ちょっと慣れてきた4ポーズ目の頃、先生が入ってきました。たぶん70代と思われる男性ですが、彼の教え方、私初めてです。トレーシングペーパーのような透けた紙のスケッチブックを持って来ていて、生徒のドローイングの上にそのペーパーを置いて、なにやら説明をしながらどんどん直していくのです。

線描きの人には線で、シャドーで表現している人にはシャドーで。決して生徒の作品に直に描き込みません。

生徒には、この人現役アーチストかしらと思わせるような人から、まったく今日が始めてという人までいろいろ。先生はどの人にも丁寧に真剣に、何か質問されれば時間を惜しまず指導していました。だからアシスタントの脇の隅っこで描いていた私の番まで回ってきませんでした。ちょっとがっかり。だって先生は2日に一度しか来ませんから。でも原因は私にあるのかも。実は時間ぎりぎりに行って、席はそこしか空いていなかったのです。

最初ビビった3時間15分はあっというまに終了しました。

ところで、何の拘束もないアートスクールなのですが、宿題が出されていました。椅子を描いてくる宿題が。前からこの先生のクラスを受けているとても感じの良い日本人の生徒が教えてくれたんです “今日の宿題は椅子ですって。いっぱい描いてくればいっぱい教えてくれるわよ!”って。 “えっ、宿題?!”

そういえば先生が一生懸命椅子を触りながら話していたけど、あれは宿題の説明だったんだ~。ああ、私の英語力は相変わらず伸びていない!10代の頃に英語も勉強しておくんだったとマジ反省。ま、しょうがないですね、高校生のとき一番嫌いな科目でしたから。

それにしても6月の夜、レストランやバーが賑わうミッドタウン・ウエストの大通りを、スケッチブック片手にアートスクールに向かうと、なぜかとても開放的で満ち足りた気分になります。

通りに面したお洒落なレストランからは、ドレスアップして食事する男女の幸せそうな光景が目に入ります。が、しかし、最近の私はこういった光景を目にしてもまったく羨ましいと思わなくなってしまいました。これってどうなんでしょう・・・

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2日目の休憩時間に学校内の画材売り場で2B,4B,6Bの
ドローイング用鉛筆とブラウンのパステルを購入。
やっぱり線が柔らかく描けます。気分いいです。

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2007年6月 6日 (水)

バーベキュー

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この歳になると“生まれて初めての経験”ということに遭遇する機会が少なくなります。

つい最近ありました、生まれて初めての経験。自宅の庭でバーベキュー。これ、私の今までの人生にありそうでなかったのです。

自宅といってももちろん私の家ではありません。ニュージャージーに住む友人、ボブの家です。

バーベキューは肉のタレ作りから野菜を櫛に刺したり、とうもろこしを銀紙で包んだり、もちろん焼くのもぜ~んぶ男の仕事だそうです。

よく考えたらスキヤキみたいですね。今はスキヤキといったら当然のように市販のインスタント割りしたでいただきますが、私が子供の頃は酒、醤油、砂糖で味見しながら、父親が作ったものです。そうスキヤキは男の仕事だったのです。

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写真左手が私のために焼いてくれたお肉。“こんなに食べられないよ~!”って言ったら、“あまったら持って返りなさい”って彼。とってもおいしかったけれど四分の一でギブアップ。 残りはしっかりいただいてきました。

いただいてきたこのお肉、翌日はローストビーフとして、またその翌々日はラーメンにチャーシューとして、はたまたサンドイッチにと3日続けていただきました。 こんなデカイの一回で食べているからアメリカ人は太るんですよね~。

ところでひとつ不思議だったのは、バーベキューの最中も、食事をしている間も、ハエはもちろんのこと蚊やその他虫の類が一切寄ってこなかったことです。まだ明るい6時半頃から暗くなりかけた8時半頃までの間ですが。

でも庭は草ぼうぼうだし、木もうっそうと生えているし。日本だったらものの10分もしないうちに寄ってくるのに。なぜ、なぜなの?日本より空気が乾燥しているのかしら。どなたかご存知だったら教えてください。

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2007年6月 2日 (土)

フィアデルフィア美術館

行ってまいりました念願のフィアデルフィア美術館。

車でフィアデルフィアの市内に向かっていくと、とても今的な高層ビル群が見えてきます。ヒストリカルな街だと聞いていたのでちょっと意外でした。

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15分ほど市内を走ると遠くに美術館らしき建物が見えてきたので “あっ、あれ!あの建物!” って運転している友人、ボブ(前回ご紹介したハーレーダビッドソンの持ち主)に指差し確認。

そしてその建物にだんだん近づいて行くと “Oh, my Go!” なんと美術館の正面が工事中で幕に覆われているではありませんか。

たいしたことではないのですが、この美術館の正面の階段は、映画「ロッキー」でロッキーが駆け登って万歳をしたところ。私も美術館をバックに万歳ショットを撮ってもらおうかと思っていただけに、ちょっと残念でした。

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館内を回っている時、ふと見えた外の景色

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工事中のエントランスから入ると大理石の階段がどーんとあります

この美術館の展示作品で最も有名なのは、ニューヨーク・ダダの先駆者の一人マルセル・デュシャンの作品“大ガラス”です。実はこれが見たくて行ったのです。

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マルセル・デュシャンの「大ガラス」

運送中にガラスにひびが入ってしまったそうですが、その偶然できたひびを彼は気に入り作品として受け入れたそうです。それでどんなんかな~と、とても興味がありました。へぇ~、これが偶然入ったひび、と思わせるだけのことはありました。計算されたようにとてもきれいでした。逆に計算したら、こうはならなかったかも・・・。

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外から光が作品に差し込むように、後ろの壁にガラスがはめ込められていました。

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ダダイズムの代表的な彼の作品

ひとしきりデュシャンの作品に囲まれていい気分になったあとは特別展へと向かいました。

私は大きな美術館に行く時は見たいものを決めて、まずはそこに直行します。そして十分鑑賞したあと余力があったら適当に他の展示品も観て回ります。

特別展は 1700年代の日本人水墨画家「IKE TAIGA」と「TOKUYAMA GYOKURAN http://www.philamuseum.org/exhibitions/108.html の水墨画と書道展。日本でもお目にかかれないのではないかというほど量的にも、質的にも充実していました。残念ながら特別展はどこも写真撮影禁止なので興味のある方はウエッブを覗いて見てください。

彼らの作品を見ていて改めて認識したのは“素晴らしい作品は何百年も前に描かれたものだけど今も新しい”ということです。彼らの書や画はとてもパワフルでいてソフィスティケイトされていました。彼らみたいのが天才っていうんだよね~なんて、バカな独り言をいっていたとても凡人な私でした。

しかしいいタイミングでCalligraphy Art が観られました。というのも、先月、日本語教師養成講座で通ったジャパンソサエティで, 7月下旬から始まる「Shodo: Japanese Calligraphy summer Class」 を受けることにほぼ決めていたからです。

まあどんなことになるか分かりませんが、また書道教室に通いだしたらこちらでお知らせしますね。ニューヨークの書道教室に集まってくるアメリカ人生徒ってどんな人たちなのか・・・

最後に余力があったので私の好きな作家の一人、トゥンブリ・サイTwombly Cyの展示室に寄ってみました。この時ボブは “なにがいいのかさっぱり分からない。僕の4歳の孫のがうまいぞ” と言って出て行ってしまいました。彼は正直です。

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トゥンブリ・サイの展示室と作品。

彼が最も影響を受けたのがクレーだそうです

ランチはフィラデルフィア名物の「チーズステーキ」をこれまた一番有名なお店「PAT’S KING OF STEAKS」で食べました。はっきりいって、なんでこれが人気なのか分かりません。そんなに安くないし。ボブに “どう、おいしい?” って聞かれたので、私は “たぶん二度と食べないと思う” と返事したら、彼も頷いていました。

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味は写真で見たとおり。黄色のマスタードのようなのがチーズで、

すき焼き用に使うような炒めたビーフの上にただかけてあるだけ。

ケチャップやマスタードはお好みで自分でかけます。

2本で18ドルくらい払っていたような気がするので、

1本1,000円といったところかしら。安くないでしょ!

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